2013年5月7日火曜日

シンガポール旅行[おまけ] - カジノ特区など

 
さて私はカジノ特区に関して中立の立場でありますが、何やら日本にカジノを作るに当たって都合の良い話しか聞こえてこず、またシンガポールのカジノを見てきた関係もあるので軽い嫌がらせの意味を込めまして少しは都合の悪い話でも書いてみようかと思います。

まず『カジノは大人の社交場』といった表現が好んで使用されているようですが、そんなことを言うのは素人さんだけであります。例えばモナコあたりのカジノで、金持ちのオッサンが『今日は10万ユーロ負けたけど、隣のオバちゃんが50万ユーロの儲け話を持ちかけてきてね……』というのが本来の社交場であります。一般的なそんじょそこらのカジノのテーブルに一旦座れば、隣が親兄弟であれ愛人であれ金を取り合う敵同士であります。したがって実際には鉄火場という表現が正しいかと思われます。

カジノを推進する人々によって主な基準となっているのがラスベガスやシンガポールなどであります。ラスベガスはカジノによって発展を遂げ……みたいなお話なのですが、犯罪発生率こそそれほど高くないもののラスベガスやリノを抱えるネバダ州の失業率は全米で1~2位を争っています。お隣の韓国には17ヶ所ものカジノがあるのに日本は遅れて……とも言われますが、良く聞いてみると16ヶ所が赤字経営で黒字になっている1ヶ所は自国民の入場が唯一可能という笑えない状況であります。

Marina Bay Sandsを擁するシンガポールでございますが、自国民の入場に関してはかなり厳しいことになっていました。一般的にカジノは国外の人々からお金を巻き上げる方が望ましく、自国民がカジノに容易に出入りできるのはあまり好ましくありません。カジノによって地域または国が活性化したところで、国民がそれによって得られた賃金をカジノに投入してしまっては元も子もないからです。

そういった意味では私がアメリカに留学していた当時、先住民保護区に設置されていたショボくれたカジノは良くできた回収システムでありました。先住民は政府によって保護されており、教育費が無料であったりと金銭的に優遇されていました。おかげで彼らは大した労働をしなくても暮らしには困らず、また労働する職種や場所も不自由していたためにアルコール中毒患者が増えておりました。そしてそのカジノには先住民も普通に出入りが可能であり、暇を持て余していた彼らや欲に目が眩んだ私からお金を巻き上げ、売上の一部を州政府に還元していました。

話を戻しますとシンガポール国民は一定の所得が無いとカジノに入場できません。カジノに入場する場合は所得に応じた入場料を支払う必要があり、一般的なタクシー ドライバーの場合で約100シンガポードル(8000円)です。また入場許可は24時間で失効し、再入場する場合は再び入場料を支払う必要があります(年間パスもあるらしいです)。その他にもギャンブル依存症に対しては家族などの通報によってカジノへの入場禁止措置をとることができるようです。

参考までにMarina Bay Sandsは総工費80億シンガポードル(約6400億円)の費用をかけて完成した世界一建設費が高いカジノ ホテルであります。米国資本のカジノ ホテルの場合は一般的に5年から7年で投資を回収するらしいですが、6400億円ともなりますと仮に7年であっても年間1000億円近くは返済する必要があります。果たして7年で回収する予定なのかどうかはわかりませんが、最終的にカジノの売上があれば回収は可能なのでありましょう。

いずれにしろカジノは成功が約束された施設ではありません。そもそもカジノ単体で集客するには世界中に競争相手が多すぎて困難だと思われます。かといって統合型リゾート施設にするにせよ、現時点では国際会議場の併設程度しか話は進んでいないようです。何故それほどまでして日本にカジノを作りたいのか不明であり……と書くと素人さんたちはすぐに利権とか言い出しそうですが、真実は良くある何かの勘違いまたは単なる思いつきであると私は理解しています。

【関連記事】
シンガポール旅行[1] - カジノなど
シンガポール旅行[2] - 動物園など
シンガポール旅行[終] - Marina Bay Sandsなど


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